BLUE GIANT (いつの日か)編集者一のジャズプレーヤーになる…!!

いよいよ始動する『BLUE GIANT』スペシャルコンテンツ。
記念すべき第一弾は、ビッグコミック編集部のホープ・ナツメが、知識も技術もないサックスに挑戦するというチャレンジ企画。ヤマハさんの全面協力とヤマハ大人の音楽レッスン講師・物井光太朗先生の全力指導のもと、編集者一のサックスプレーヤーを目指します!!
完全素人のため、かなり初歩的な内容でも熱く自慢げに語ってしまうこともあると思いますが、その辺りは…どうぞ「全く、カワイイ奴だな」「頑張れ!若造!!」と温かいお気持ちでご覧いただければと思います!!
Step5 初セッション
成長、お披露目

レッスンも気が付けば4回目。本日は、この企画がスタートする際にお世話になったヤマハの正富さんが視察にいらっしゃいました。一度だけ、ドレミファソラシドも覚束ない頃のナツメをご覧になっている正富さん。あれから2ヶ弱が経ち、僕の成長を確認するにはぴったりの相手です!!
「じゃあ、まず音出し、してみましょうか。」と物井先生。お見せしましょう。ナツメの成長を・・・!!

「ドー、レー、ミー、ファー、ソー・・・」

低い音から高い音。今までのレッスンで習った音をひとつずつ出していきます。その様子をじっくり聴いている正富さん。(どう?どうです?成長してますか!?)

「かなり吹けるようになってますね!」

・・・知ってます。知ってますよ、正富さん!!初めてお会いしてから2ヶ月、ナツメは物井先生のスーパーレッスンに加えて、雨の日も風の日も、川原で海辺でカラオケで吹いてきたんですから!!
うん。今日のレッスン、出だしは好調です。
力みは禁物
さて、ウォーミングアップを終えたところで、物井先生に自主練で溜め込んだ質問をしてみます。「オクターブキーを使って音が高くなると段々苦しくなるんですよね。音が出ない訳じゃないんですけど・・・」低い音よりも高い音の方が比較的音は出しやすいんですけど、吹き込むときに何かが引っかかるような感覚があるんですよね。息が抜けきらないというか何というか・・・だから強く吹き込んでしまうんですが、吹き込めば吹き込むほど苦しくなる・・・!!
そこで物井先生からアドバイス。「強く吹き込まずに、他の音と同じ感覚で吹いてみましょう。力を込めるよりは、抜く感じで。」で、でも物井先生、強く吹かないと音が・・・と思いつつもアドバイス通りに高い音だけ吹いてみます。

「ソー、ラー、シー!!」

あれ!? 案外出る!! 不思議と高い音だけを物井先生のアドバイス通り力を抜いて吹くと、自然に音が出ます。全然苦しくない!! 苦しいからといって強く吹き込んでも音が出るわけじゃない。むしろその力みで余計に苦しくなるという悪循環が生まれてしまうとか。物井マジック、本日も炸裂です。
耳の覚醒

苦しさも取れたところで、改めて自分の音を聴いてみると・・・
あれ? 何か音がズレてる?
どうやら今までは吹くことだけに意識を集中させていたようで、音のズレに気が付く余裕もなく素通りしていたようです。しかし、いざ心にゆとりが出来ると、自然に耳が音に向いて、自分の出す音がズレてるのがよく分かりました。特に高い音のズレが気になることを物井先生に話してみると、「いいですね。音のズレがわかるのも大切ですし、進歩の証です。人間の耳って高い音のズレの方が聞き分けやすいので、ナツメさんが感じている違和感はそれもあってのことだと思いますよ」とのこと。
指だけでなく耳も、サックスを吹くうちに進化しているとは・・・まだまだ自分に秘められた可能性があることを実感!!
で、音がズレてるということは調整しなければなりません。つまり・・・そうです。マウスピースの差し込む深さやリードの位置を確認、調整します。今回はちょっと音が低かったので、マウスピースをもう少し深く差し込みます。うん、バッチリ!!
マウスピースの扱いもすっかり慣れてきました!
2つで1つ。1つが2つ。
さてお次は前回のレッスンの終盤に教わった、“ラ♯”と“シ♭”の確認です。同じ音なのに出し方は2通りある不思議な音ですが、本日そのワケをある曲で実感することになります。そのタイトルは「イット・クッド・ハップン・トゥー・ユー」。ジャズ定番のナンバーです。楽譜を見ると初っ端からシの位置に♭の印アリ。ということは・・・この場合、“①左手人差し指と中指の間の小さなキーを人差し指でシのキーと2つ同時に押す”か、“②ラを押しながら、右手人差し指で、3つキーが並んでいるところの一番下のキーを押す”、どちらがいいのか。ナツメが選んだのは・・・「①」。その後に右手を使う音符が出てくるため、シ♭を左手だけで操作する方が右手の音の運びを楽にすることができました。仮に②の指使いだと、その後に普通のシに戻す手間が無いのは魅力ですが、右手の操作がまだ難しいです。(なるほど・・・流石に計算され尽くした楽器だけある!!)複雑に見えるキー1つ1つ全てに意味があるということを、改めて実感しました。
初セッション
「ナツメさん、そろそろ行ってみましょうか?」と物井先生。ついに来ました。初セッションです!!
ナンバーは「カンタループ・アイランド」、前回レッスンの課題曲です。自主練で一番練習してきた曲だけに、結構自信アリ。準備は万端です!! とそこで物井先生から一言・・・「正富さんも一緒にいかがですか?」おっとー! 初セッション!!&初3Pですか!! 音合わせをする正富さん。 いよいよ始まる感じで緊張感が高まります。そして前奏が始まると、ジワーっと手汗が・・・もーすっごく緊張してます。息を大きく吹き込んで・・・演奏開始!!!
いつも上手く出ない第一音。鬼門の第一音。なんとこの緊張感溢れる状況で上手くでました!!(この調子で・・・)と思ったそのとき!! 正富さんが、アドリブを入れて来ました!! もーノリノリです。それに応えるかのように物井先生もアドリブ返し!! (これがジャズなのか!!)じゃあ僕もアドリブを・・・と行きたい気持ちは山々ですが、そんな技は持ち合わせてませんので、今回はグッと我慢して、確実に楽譜をクリアすることに専念。物井先生と正富さんのジャズに包まれながら、初セッションをフィニッシュ!!


パチパチパチパチ!!

「ありがとうございました!いやー、最高っす!!何て言うか1人より2人、2人より3人の方が楽しいですね!
自分まだまだですけど、ジャズやってる感じになれました!!」微妙に音のズレはあったのものの、一応最後まで吹き切って、心地よい達成感に浸れました。宮本大も初めて他人の演奏とセッションしたときは同じ感覚だったに違いない!!
それにしても正富さん・・・普段の様子とサックスを吹いているときとでは、明からに印象が違います・・・何て言うか、明かにジャズってました(笑)まだ数える程しか生演奏は聴いていないですが、皆さんサックスを持つととっても楽しそうなんですよね!
気持ちの高揚感みたいなものがガンガン伝わってきます!!

「では、ナツメさん。本日のレッスンはこの辺で!! 次回はイット・クッド・ハップン・トゥー・ユー行ってみましょう!!」と物井先生からの一言に「はい!!!」と元気よく返して、今日も無事にレッスン終了です。
――次回、初の音出し動画に挑戦・・・!?