主人公はバスケ部に所属する宮本 大。
中学の時、友人に連れられて見に行ったジャズの生演奏に心打たれた。
その後、たった独りでただがむしゃらにテナーサックスの練習をはじめる。

ダンクシュートを打つ身長も、ジャンプ力もない。身体には限界がある。
でも音にはきっと………

楽譜は読めず、スタンダードナンバーも知らない。
ただひたすら真っ直ぐ突き進んでいく。

「絶対にオレは世界一のジャズプレーヤーに、なる」。
雨の日も猛暑の日も毎日毎日サックスを吹く。初めてのステージで
客に怒鳴られても。それでも大はめちゃくちゃに、全力で吹く。

「僕好きだな、君の音」。
ものすごくめちゃくちゃな演奏。でも、人を惹きつける力が大の音にはある。

激しく変わる。激しく成長する。
ジャズに魅せられた少年が世界一のジャズプレーヤーを志す物語。

仙台で独りサックスを吹き始めた大は、高校卒業と同時に上京。
そして仲間を得てテナーサックス、ピアノ、ドラムのトリオ「JASS」を
結成する。

互いに切磋琢磨しながら必死に演奏し、反響も日に日に大きくなっていったが、
ある出来事をきっかけに「JASS」は解散、大は単身ドイツへ───

つても知人もなく、ドイツ語も知らない。
テナーサックスと強い意志だけを持ってヨーロッパに飛び込んだ大は、
新たな仲間たちと出会う。

女性としてジャズに挑むことに息苦しさを感じている、ドイツ人のベーシスト・
ハンナ。
自分にも他人にも厳しく、気性の激しいポーランド人のピアニスト・ブルーノ。
そしてジャズに楽しさと自由を求める、フランス人のドラマー・ラファエル。

国籍も価値観も、何もかもがバラバラな３人と
カルテット「NUMBER FIVE」を組み、ヨーロッパ中に音を響かせるべく、
大は次なる挑戦を始める───

日本から世界へと舞台は移り、大の音はさらに大きく力強くなっていく──!!!!

日本で運転免許を取得し、テナーサックスだけを手にアメリカに旅立つ宮本大。
その耳に飛び込んできたのは、
かつての仲間・雪祈もアメリカにいるという情報───

大が降り立つ地は、西海岸のシアトル。全米の街と土地と人を知り、
新しい音を生み出そうとする大の実験的冒険が始まる…!!

石塚 真一（いしづか しんいち）

1971年生まれ。茨城県出身。
中学生時代はブラスバンド部に所属し、大学生のときはバンドをやっていた。
22歳から27歳まで米国に留学し、ロッククライミングや気象について学び、帰国後、会社員を経て28歳のときにマンガ家に転身。

2001年

『This First Step』にて、小学館新人コミック大賞一般部門に入選。

2003年

「ビッグコミックオリジナルにて、『岳 -みんなの山-』でデビュー。
その後増刊号、本誌での不定期連載を経て本格的に連載開始。

2008年

『岳 -みんなの山-』にて、第1回マンガ大賞を受賞。

2009年

『岳 -みんなの山-』にて、第54回小学館漫画賞一般向け部門を受賞。

2012年

『岳 -みんなの山-』にて、第16回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞。

2013年

ビッグコミックオリジナル」にて、『北狼』の第1話目を掲載。
「ビッグコミック」にて、『BLUE GIANT』の連載開始。

2015年

『BLUE GIANT』にて、JAZZ JAPAN AWARD特別賞を受賞。

2016年

『BLUE GIANT』完結。『BLUE GIANT SUPREME』連載開始。

2017年

『BLUE GIANT』にて、第62回小学館漫画賞一般向け部門を受賞。
『BLUE GIANT』にて、第20回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞。

2018年

ライヴイベント『BLUE GIANT NIGHTS』を、BLUE NOTE TOKYOにて開催。
『BLUE GIANT SUPREME』にて、漫道コバヤシ漫画大賞2018グランプリを受賞。

2019年

ライヴイベント『BLUE GIANT NIGHTS』を、BLUE NOTE TOKYO、仙台・電力ホールにて開催。

2020年

『BLUE GIANT SUPREME』完結。『BLUE GIANT EXPLORER』連載開始。