BLUE GIANT (いつの日か)編集者一のジャズプレーヤーになる…!!

いよいよ始動する『BLUE GIANT』スペシャルコンテンツ。
記念すべき第一弾は、ビッグコミック編集部のホープ・ナツメが、知識も技術もないサックスに挑戦するというチャレンジ企画。ヤマハさんの全面協力とヤマハ大人の音楽レッスン講師・物井光太朗先生の全力指導のもと、編集者一のサックスプレーヤーを目指します!!
完全素人のため、かなり初歩的な内容でも熱く自慢げに語ってしまうこともあると思いますが、その辺りは…どうぞ「全く、カワイイ奴だな」「頑張れ!若造!!」と温かいお気持ちでご覧いただければと思います!!
Step9 コード&アドリブ
レッスンを始めてそろそろ半年。基礎レッスンをそろそろ終えるナツメは、サックス入門からジャズ入門へとステップアップしつつあるということで・・・ 今回はさらにジャズっぽい「コード」からの「アドリブ」にチャレンジです!!

ジャズの扉を開く!
“Swing”とか“裏拍”とか、ジャズっぽさに触れた前回。しかしジャズと言えばアドリブ!! というイメージを持つ僕にとっては、まだまだジャズの扉をコンコンとノックしたくらいのもの。早くこの扉を開け放ちたい! 憧れのアドリブに挑戦したい!!
気持ちはどんどん盛り上がっております。アドリブをこなすために必要な知識とテクニックとは何なのでしょうか。それが“コード”というものらしいのです。ピアノやギターに触れてこなかったので、コードなんてちんぷんかんぷん・・・辛うじて「C」とか「F」とかアルファベットで表すのを知っているくらいで・・・果たして僕はアドリブまでたどり着けるのでしょうか?  と、不安でいっぱいの僕の前に、いつも通り、いやいつも以上に爽やかな物井先生が!

「大丈夫大丈夫!ナツメさんなら大丈夫!」

なんという根拠のない励ましなんだ! ・・・なんて思ってはいけません(笑)確かにこれまでを振り返っても、基本的には大丈夫でしたもんね!今回も上手くいくことを信じて、レッツトライ!

コード
 それではまず、「コードとは?」ですが、日本語にすると「和音」。異なる音を同時に鳴らしたときに生まれる音のことです。ピアノの伴奏だったり、ギターの弾き語り等々、和音を耳にする機会も少なくないでしょう。ちなみに、3つの音からなる3和音(トライアド)、4つの音からなる4和音(シックス・コード、セブンス・コードなど)、テンションという音が入った和音・・・と、コードにもいろいろ種類があるそうです。
 ここで気になるのが「サックスって・・・和音出せるの?」ってこと。というのも、サックスは単音楽器で、同時に複数の音を出せないからです。わかりません・・・!!「ナツメさん、アルペジオってしってます?」聞いたこと・・・あります。で、何でしたっけ?「分散和音のことです。」例えば「ド ミ ソ」の組み合わせのコードを3音同時に鳴らすのではなくバラして使う。・・・なるほど、これなら出来る。単音楽器でも和音の練習はできるんです。
メジャーとマイナー
さらにコードには“メジャー” “マイナー” があります。ちなみに僕がこの言葉を聞いて真っ先に思い浮かべるのはMLBです。もうこの時点で音楽素人ぶりが滲み出ておりますが、そんな僕にでも優しく教えてくれるのが物井先生でございます。
「まず、メジャーコードは、聴いた感じが明るく聞こえるコードの事をいいます。マイナーコードは、その逆で、聴いた感じが暗く聞こえるコードの事をいいます。」 では、この明るい感じと暗い感じの違いはどこにあるのか!? その答えは3和音のコード(トライアドコード)の真ん中の音が握っています! 例えば・・・

C(メジャー)コードは・・・
ド ミ ソ


Cm(マイナー)コードは・・・
ド ミ♭ ソ

見ての通り、違いは「真ん中のミが♭するかしないか」それだけ。他の音は全て同じなのに、 真ん中のミが半音下がるだけで、響きが明るくなったり、暗くなったり劇的に変わります!
他にも・・・

D(メジャー)コードは・・・
レ ファ♯ ラ


Dm(マイナー)コードは・・・
レ ファ ラ

この場合は「真ん中のファが♯するかしないか」の違いだけ。もちろんこれもマイナーコードの方が半音低い。コードの組み合わせ次第で曲調が変わるという話も、実際音を聴けば納得です。これがざっくりとした「コードとは?」なんですが、これを使うと・・・アドリブが出来ちゃうんです!! 

アドリブ

コードの基本を教えてもらったところで、本日のメインディッシュ!! アドリブです!! ジャズライブでサックスのソロを聴くたびに、「なんであんなにめちゃくちゃに吹いてるのにカッコよく聴こえるんだ?」と感心しつつも疑問を覚えていたのですが、それはアドリブのルールが守られているからだったんですね。楽譜の五線の上に書かれた「C」や「Gm」のコード内で音をチョイスすれば、それだけでアドリブはしっかりと成立するみたいなんです。物井先生がコードを使ったアドリブのお手本を見せてくれます。使うコードは「C」→「F」→「G」→「C」の順で、伴奏のリズムは8ビートです。
ものすごい勢いで指が動きます・・・年末にお邪魔したライブでも見た光景です。「今のはCとFとGのメジャーコードだけで吹いたソロです」と物井先生。そんな単純なものとは全然信じられませんが・・・どうやら本当のようです。「ナツメさんも吹いてみましょう。早くなくてもいいので、C、F、Gそれぞれ3音を好きな組み合わせで吹いてみてください。」ということで、予定外の動画デビューです(笑)リハーサルも兼ねてちょこっと練習をして・・・

(C)「ド ド ミ ソ」



(F)「ファ ラ ファ ラ」



(G)「ソ レ シ ソ」



(C)「ド ミ ド ソ」
緊張しました・・・だってコードとか初めてだったんですよ!? そんな簡単にアドリブなんて・・・と思ったんですが、「ナツメさん、いいですよ! ちゃんと吹けてます!」と物井先生からお褒めの言葉をいただいた僕は、すっかりいい気分に...!コードの組み合わせさえ覚えてしまえば案外アドリブって出来るんじゃないかと思いました! でも師匠のレベルまで到達するには・・・修行あるのみですかね。頑張ります!!
─次回、ある音の♯と♭に大苦戦!?