BLUE GIANT (いつの日か)編集者一のジャズプレーヤーになる…!!

いよいよ始動する『BLUE GIANT』スペシャルコンテンツ。
記念すべき第一弾は、ビッグコミック編集部のホープ・ナツメが、知識も技術もないサックスに挑戦するというチャレンジ企画。ヤマハさんの全面協力とヤマハ大人の音楽レッスン講師・物井光太朗先生の全力指導のもと、編集者一のサックスプレーヤーを目指します!!
完全素人のため、かなり初歩的な内容でも熱く自慢げに語ってしまうこともあると思いますが、その辺りは…どうぞ「全く、カワイイ奴だな」「頑張れ!若造!!」と温かいお気持ちでご覧いただければと思います!!
Step1 楽器セレクト
編集者一のサックスプレーヤーを目指すにあたり、ヤル気と根気の次に必要なものと言えば・・・そう!楽器です!!
早速パートナーとなるサックスを選ぶため、ヤマハ銀座店にお邪魔しました!
「来た来た来た来た来た―――――!!」楽器店にお邪魔するのは高校生以来。自然と気持ちが高まります!エレベーターで管楽器売り場まで行くと、キラキラと輝くサックスをはじめ、色んな楽器がズラーッっと並んでいるではありませんか!「超かっけー!!」小学生時代に慣れ親しんだリコーダーからフルート、ホルン…博物館並みに揃っている楽器たちにしょっぱなから圧倒される僕…。

楽器選びでアドバイスをいただく物井先生はと言えば、すでに売り場に到着していて、管楽器担当の方と何やら音楽談義をしている模様。なんか、クールです!これぞ楽器屋!!

サックス選びの前に、管楽器売り場ご担当者と物井先生から、管楽器全般の解説を受けたんですが、「ヤバい…全然知らなかった…」と、これまた知らないことだらけ。どれもこれも刺激的なお話しだったんですが、個人的に一番驚いたのは『金管楽器』と『木管楽器』の違いについて。

さて、みなさん、ここで突然クイズです!!
サックスは、『金管楽器』・『木管楽器』どちらでしょうか?えっ、なになに?「『金管楽器』じゃないのか?」って?フフフ。さては、『金管楽器』=「金属製」だと思い込んでいますね!?僕と同じです!

そもそも『金管楽器』と『木管楽器』の違いとは何でしょうか?
僕はずーっと金属製・木製の違いと思っていたのですが、実はそれは誤解なんです。『金管楽器』とはホルンやトロンボーンのように一つの管が息の吹き込み口から吐き出し口まで穴がなく、管の長さで音程を調節するもの。『木管楽器』とはリコーダーやクラリネットのように一つの管に穴が開いていて、その開閉で音程を調節するもの※。もうわかりましたよね?つまり!サックスは金属製だけど木管楽器なのです!!ご存じでしたか?ちなみに、この原理でいえばホラ貝は金管楽器に当たるそうです…(笑)
(※この他にも、発音体の違いなどもアリ!)
さて、そんな雑談も交えて一通り管楽器の説明が終わると、いよいよ本題のサックス選びへ。サックスといっても、ソプラノ、アルト、テナー、バリトン…と、いろいろ種類があります。もちろんここで選ぶのは宮本大と同じ"テナーサックス"!!早速試しに物井先生オススメのサックスを吹かせてもらうことに。まずは1本目。金属の楽器であれだけの大きさ。ある程度想像はしていたとはいえ、持ってみると想像以上に……重い!!
ズッシリとしたサックスの重厚感が身体全体に伝わってきます。色んなパーツの集合体で(ここって触っていいのだろうか…)(壊れたらどうしよう…)と、正直持つのも触るのも、初めは恐る恐る…。物井先生に持ち方や指の位置を教わると早速「吹いてみようか」の一言が。マウスピースのくわえ方を教わり、息を吹き込むと…

「パ―――――!!」

「鳴った!!これがサックス…すげぇー!!」想像以上に大きく響く音で、急に胸が高鳴ります!!「いい音じゃないですか!!最初からしっかり音を出せる人って少ないんですよ」と、物井先生からお褒めの言葉をいただき、まさに気分は最高潮!!
そして、本日は「楽器選び」なので、吹き比べをします。また別のサックスを用意してもらい。こちらも同様に吹かせてもらいました。

「バ―――――!!」
あれ?さっきと微妙に音が違う!!」素人ながらにも音の違いが分かります。さらに息を吹き込むときの重さも違います。2本目の方が太く力強い音がでるのですが、素人の僕にとっては1本目の方が軽く音が出せる。物井先生に尋ねてみると、「パッと見、同じサックスでも、金属の質、細かな構造が僅かに違う。それが吹きやすさと音の質の違いとなって現れる」とのこと。確かに2本目のサックスを持ったとき、重さの違いを感じたのですが、まさかそれが音に影響が出るとは……むむ。サックス、非常に深い!

物井先生オススメの2本を吹かせてもらい、いよいよ今回の企画のパートナーを選ぶときがやってきました。正直すごく微妙な違いです。悩んでいるところに物井先生が一言。「2本目の音も力強くていいですが、ナツメさんの場合、1本目の方が音が出てましたね。吹きやすそうでした」物井先生がおっしゃる通り、1本目の方が吹きやすく、気持ちよさがありました。最終的には編集者一を目指すとはいえ、まだまだ素人。まずは気持ちよく自分の音を出してサックスを堪能したい!!物井先生のアドバイスに背中を押され、1本目のサックスを購入することを決断。ついに念願のマイサックスをゲットです!!
(ちなみににですが自腹です!もう後には戻れません…全力でジャズります!!)
ジャズを語る方は、「( 曲 )っていいよね!!」という話よりも、「( 奏者 )っていいよね!!」という話をすることの方が多いとのこと。つまり曲そのものにも魅力はあるけれど、何よりも演奏者がそれぞれ奏でる個性的な音色や演奏が心に響くんです!!ある曲を奏者Aと奏者Bが吹けばそれぞれ全く違った演奏になるのがジャズで、色んな奏者やスタイル、音色に奏法、個性がむき出しになって表れるのがジャズの魅力であり楽しさでもあるんです!!……となると、楽器の違いは非常に重要。自分自身がサックスをどう吹きたいか、どういう音を出したいか、それによって楽器選びの選択が変わってきます。
そして今回、僕が選んだのは「気持ちよく自分の音を出せる」サックス。なかには「値段が高ければいいんでしょ?」とか、「とりあえず聞いたことのあるメーカーであれば問題ないだろう」とか、そんな風にお考えの方もいるでしょう。ところが実際のところ、どのサックスが自分に合った"いいサックス"なのかは吹いてみないと分らないとのこと。サックスを検討中の方、サックスを本気で楽しみたい方は、是非、楽器店に足を運んでいただき、楽器の知識のある方とご一緒に自分に合ったサックスを選んでみてください!きっと最高のパートナーに出会えると思います!!
――次回、いよいよレッスン開始!!